尋常性乾癬とは?

乾癬は、少し盛り上がった赤い発疹の上に銀白色のフケのような垢が付着し、ボロボロと剥がれ落ちる病気です。いくつかのタイプがありますが、その中でも最も多いのが尋常性乾癬です。好発部位は、頭部、肘、膝、臀部、下腿などの慢性的に機械的な刺激を受けやすい部位です。爪や関節痛を伴う事もあります。関節痛を伴う場合は治療が遅れることで関節の変形を起こしてしまう場合もありますので、早めの治療が必要です。

主な症状

  • 皮膚が赤くなる
  • 皮膚が盛り上がってくる
  • 皮膚に銀白色のフケのような垢ができる
  • 銀白色のフケを無理に剥がすと出血する
  • 爪が変形してくる
  • 関節が痛くなる など

なぜ尋常性乾癬になるの?

尋常性乾癬を引き起こす詳しい原因は分かっていませんが、この病気になりやすい遺伝的素因が何らかのかたちで関わっています。遺伝的素因に様々な環境因子(不規則な生活、ストレス、肥満、一部の薬剤)によって発症リスクが高まることもあります。

治療について

尋常性乾癬は患者さまによって病気の程度がことなり、重症度に合わせた治療を行いますが、通常は、外用薬から開始します。外用薬はステロイド外用薬、ビタミンD3外用薬を主に使用します。また、外用薬に加えて、紫外線療法や内服薬(レチノイド、シクロスポリン、アプレミラスト)を症状に合わせて使用します。これらの治療でも十分な効果が得られない時は生物学的製剤による治療を行います。
関節炎が強い場合は、痛み止めの飲み薬を使いますが、その場合は皮疹の程度にかかわらず生物学的製剤を使用する場合もあります。